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マンスリー上次さん8月号

TOPICS | 19.08.01

第30回清里フィールドバレエのプログラムにこんなことを書かせてもらった。

ヨーロッパで育った一本の木が花を咲かせ種を付けた。その一つの小さな種が30年前清里萌木の村の広場で小さな芽を吹いた。風の中でも雨の中でもみんなに見守られて育っていった。何回も何回も厳しい出来事に遭遇するが、乗り越え、今では樹齢30年の大きく美しい萌木の村のシンボルとなった。毎年夏にその木が花を咲かせる。そしてその種は日本の至る所で芽を吹き育ちはじめている。また、世界にもその種は飛んでいき、育ち始めている。萌木の村の大樹は、今では私たちを守ってくれるご神木としてみんなが大切にしている。
30年なぜここまでつづけられたのだろう。やめる理由を探そうと思えば次から次へと出てきてしまう。続ける理由はなかなか出てこない。しかし、効率と生産性だけを求める社会の中でも、人間であることを感じさせてくれて、心の中から何かが湧き上がってくる出来事、それがこの「清里フィールドバレエ」だと私は思う。私たちは五感で感じる力を持っている。その五感全てに大きな感動を与えることが出来るのがこの舞台であると確信している。皆様と共に感動を共有することが出来ることに感謝したい。
「ありがとうございます。」

しかし、毎回初めて経験することばかりで、30回続けてきたという実感はない。今回は準備段階の6月末から開演日直前まで、ほぼ毎日雨が降っていた。舞台を作る大工さんをはじめ職人さんたちの苦労は時間との戦いであった。毎回冒険をしているような気がする。自然に助けられ、時には自然に泣かされ…。私たちも地球上の一生命体であることを実感する。そして清里の自然は我々の最大の宝物だということを改めて自覚することが出来る。感謝。