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たいへん遅ればせながら、

TOPICS | 20.01.10

副館長の川乃です。
たいへん遅ればせながら、新年のご挨拶を。

すぅ〜〜〜(息を吸い込んでいます)
「あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします。」(2km先まで聞こえるほどの音量で)

さて、明日から寒いほどお得なフェアーが始まりますよ。
今年は入館料が対象です!
恐れながら言わせていただきます。
決してお安くはない入館料(キッパリ)!
しかし、自信を持っておすすめできるからこそのこのお値段。
それがこの期間「お❤️❤️く」に入館できます!

来てみて観れば納得の入館料も一見さんにはハードルが高い…。というわけで、この期間に朝気温をチェックしていただいて、お得に博物館で音楽を満喫しましょう!
オルゴールを侮ることなかれ。
今のような便利なオーディオ機器がなかったころ。
博物館に展示品には、20世紀初頭のNo music! No life!の精神があふれているのです。
「音楽がない生活なんて考えられない!」
100年前もそして今も同じなのです!
そんな気持ちがひしひしと伝わってくる博物館の数々の収蔵品。

本日はその中からコアなリピーターさんに人気の「KTスペシャル」(1920年頃 アメリカ シーバーグ社製)をご紹介します。

1920年、時はアメリカ、禁酒法が施行された年。
(この法律については今やネットでくわしく調べられますので、割愛させていただきます)
小耳にはさんだ情報によるとニューヨークではそれまで1万店ほどだったバーが禁酒法が施行されると、非合法の闇のバーが3万店にも増えたそうです!(みんなお酒大好き!わたしも大好き!)
そして、かのアルカポネは闇の酒場の経営などで年収2000万ドル(現在の日本の貨幣価値にして4兆円‼︎⁇)の稼ぎをあげていた。

そんな時代。

自動演奏楽器も全盛期。
アメリカでは前述の闇の酒場に置くためのキャビネット型(コンパクトな)自動演奏楽器が活躍します。
ホール・オブ・ホールズには、そんな時代に活躍した自動演奏楽器が、今なら2台並べて展示しています。(時代背景などがかぶるので、いつもはどちらか一つを展示、実演してることが多いのです)
その機種は、ネルソン・ウィギン社の「オーケストラ5X」とシーバーグ社の「KTスペシャル」。ともにシカゴの会社で作られています。前述のアルカポネも同時代のシカゴで闊歩していたギャング。映画の世界じゃないんですよ。同時代を生きた、もうそれだけで胸熱です。この音をアルカポネも聴いたかもしれない!生演奏はその瞬間の空気の中にしか残らないのです。それがホール・オブ・ホールズでは体感できるのです。すごくないですか?(いや、すごい。語っているだけで大興奮の変な人になっております。)

<深呼吸>

さて、前置きがたいへん長くなりましたが、今日はそのアルカポネも聴いたかもしれない1台、「KTスペシャル」のお話です。
何をもって「スペシャル」なのか。気になりますね。(ならないですか?あ、そうですかwでも続けます。)

その時代の自動演奏楽器はだいだいにおいて型番が付けられいます。アルファベットであったり番号であったり。

シーバーグ社でもA〜さまざまな型番の製品が作られました。
スペシャルまでのプロトタイプとなるスタイルKは、キャビネット型のコンパクトな自動演楽器です。
スタイルKは「ピアノ、マンドリン(ピアノの音色をバンジョーのような音に変化させるアタッチメント)」初期のものはそれに「パイプオルガン」か「木琴」のどちらかを選べる仕様でした。
1920年代になると「木琴」の一択になります。

そして
スタイルKTはKの「ピアノ、マンドリン、木琴」に「トライアングル、タンバリン、カスタネット」が装備されます。

そして
スタイルKTスペシャルはKの「ピアノ、マンドリン、木琴」とKTの「トライアングル、タンバリン、カスタネット」に「バスドラム、スネアドラム、ティンパニ、ウッドブロック」が加えられ。文字通りパーカッション充実のスペシャル仕様となりました。

(ところで、え?ティンパニ!?見たところ大太鼓と小太鼓の2つしか太鼓的なものは見当たらないのですが、画像のこの2つのバチで叩くのをティンパニと言い切ってしまう潔さw)

スペシャルはなんとこのコンパクトなボディーに10種の音を内蔵させたわけです。すごい!

当時、1台1500ドルで販売されました。
そして、5セントコインを1枚いれると演奏が楽しめるジュークボックスタイプです。

元をとるには30000曲を演奏しなければいけません。
だいたい1曲2.5分として、10曲で50セント。途中休憩も含めてだいたい1時間で1ドル。
酒場で8時間営業して、ほぼ休みなく演奏して1日8ドル。
187.5日で1500ドル!!
ほぼ半年で元がとれる計算です!お買い得!

ちなみに1920年の1500ドルは現在の19,065ドルくらいとのこと。
日本円だと2,078,085円(1ドル109円として)。お安い?。

そして、1920年の5セントは約77円くらい(1ドル109円として)。
だいだい1曲100円という感覚でしょうか。

当時、ニューヨークのネイサンズが販売を開始したホットドックが1つ5セント。
当時、爆発的に売れ、大ヒットとなりました。
1916年にポーランド人が考えたこのホットドックがニューヨークデビューし、今ではアメリカのソウルフードとなりました。

たいへん長々と語ってしまいましたが、ホールオブホールズでは生演奏を通じて、展示品それぞれのバックヤードを好き好きに妄想しながら楽しんでいただければ嬉しいです。
そして、みなさまのお考えや感想なども伺って、語りあいたいと思っています。
どうぞ気軽に話しかけてください。

ぜひ、寒いほどお得に聴きに来てください!

みなさまのお越しをお待ちしております!

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