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マンスリー上次さん 12月号

TOPICS | 16.12.01

  「時間が止まってくれないかな」と思う時がありますが、時間が止まることはありません。「この時までにここまでやらなければ」と計画していても、現実にはそこまでできず、焦る気持ちになる時もあります。何もなく「普通」ということがどんなに大事で幸せなことか。でもその「普通」を守るためには見えない所で考え、努力しつづけないと守れないことも知りました。

 

  私達の人生の中には問題が日々起こります。災害、事故、失敗、勘違い、人間関係、老いなど多くのことが私達に襲いかかってきます。その問題をどう捉えるかがとっても大事なことだと思うようになりました。問題には、見える問題、見つける問題、つくる問題があると考えるようになりました。「見える問題」とは、目の前に起きた、すべての人が分かる問題です。例えば津波により起きた福島第一原発の事故です。どのようにして放射能から身の安全を確保していくかという問題です。次に「見つける問題」とは、何故あの事故が起きたかの原因を探し、そして二度と他の原発で同じ過ちをしないようにするかの問題です。最後に「つくる問題」とは、本当に原発が必要だったのか。もっと違う価値観で社会のシステムを考え、リスクのない社会を構築するにはどうしたら良いか、というような問題です。

 

  実は人間は他の生命体とほんの少し違い、考える力を神様から与えられたようです。私達の原点・二足歩行の原始人の時から火を使い始めました。縄文時代のように世の中の変化がほとんどない時代には考え方はあまり変わらないでしょう。しかし、私たちが生きる現代、あまりにも急激な変化成長に心がついていかれないのではないかと思うのです。人間だけがこの地球の住民なら許されるのでしょうが、樹木や山野草や動物や魚や、多くの生命体との関わりで生かされているとしたら・・・「つくる問題」という思考が必要なのではないかと思うのです。今、私がやっている萌木の村の環境づくりも「つくる問題」から生まれたものです。美しい景観を造りたい、一年中美しい花々に囲まれた環境が欲しい。でもそれは人間のエゴです。山野草達は種の保存を目的に、春に芽を吹き花を咲かせ種をつけ冬には次の芽吹きのために根をはるのです。私達は彼らと共生する庭づくりを考えたのです。「つくる問題」をしっかり考えておくことで、将来「普通」が手に入れられるのだと思います。

 

  今、私は、ロックの再建についてもそんな思考で日々考えています。考えれば考えるほど、自分の未熟さと努力不足による能力の無さを感じる今日この頃です。どうか皆さんの知恵で私を助けて下さい。

 

あとがき

  私の住む北杜市では、先ごろ市長選と市議会議員選挙がありました。その選挙の争点が「見える問題」だったことが、この文章を書くきっかけになりました。リーダーとは勿論「見える問題」に対してもリーダーシップを発揮し、問題処理をしなければいけないと思いますが、市長と市民は役割が違うはずです。選挙戦では市民には「見えない問題」を定義し解決策を提案する議論が欲しかったと思うのです。

 

  地方はこれからの時代、現状維持では生き残ることが厳しくなります。あらゆる問題・制度が東京・霞が関で決定されて地方に押し付けてきます。地方・田舎は自らどうあるべきかを考え、制度もつくらなければならないと思うのです。都市の考え方、やり方では、我々地方の現状にそぐわないことが多いと思うのです。全国一律、同じ規格、何かおかしくないですか。おかしいということは、大きな無駄がある、未来に負担を背負わせるということなのです。

 

  人間は、周りの人と同じ考え方とか同じルールは楽に受け入れられます。でもそれが正しい訳ではありません。本当に知事とか市長さんとか議員の方々は、何が自分の役割か考えてもらいたいです。自分で問題をつくり、我々庶民に提案して下さい。