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マンスリー上次さん 2月号号外

TOPICS | 17.02.14

 日本海側を中心に大雪に見舞われています。私達の清里萌木の村も銀世界です。そんな中でもROCKの再建工事は進んでいます。本来、清里では厳寒期の工事はしないものです。地表は凍り、基礎のセメントや壁のモルタルが凍ってしまい、作業効率が著しく悪くなるからです。そんな厳寒期でも寒さに耐え様々な工夫をしながら、大工さん、電気屋さん、土建屋さん、板金屋さん、設備屋さんすべてが協力して一日でも早くROCKを再開する為に、朝早くから夜中まで作業用ライトをつけて仕事をしてくれています。本当にすごい仲間達です。実は彼らの多くの人達が清里フィールドバレエを手伝ってくれているのです。八ヶ岳で、いや山梨でこれ以上素晴らしい集団はないのではないでしょうか。一緒に仕事ができることが楽しくて仕方ありません。

 

 そして今回、ROCKの火災を通して考える時間がとれ、改めて「清里は宝の山だ」と強く思うようになりました。以前から世界一景観の美しい所だと思っていましたが、考えれば考えるほど次から次にやりたいことや可能性が湧き出てきます。見れば見るほど、聞けば聞くほど、学べば学ぶほど私の頭の中で物と物が、事と事が、物と事が結びつき、この地での夢が膨らみます。ただしそれを実現させるためには、私の能力では不足している物がいくつかあります。知識の不足だったり、経済的なことだったり、人の協力だったり。でもそれは、実力を持っている人なら必ずできることなのです。この混沌とした時代、清里の現状は一時のブームとは裏腹にどん底に落ちていますが、今が最大のチャンスだと思うのです。こんな時だからこそ大きく変わることができる、新しい事に挑戦することができると思うのです。

 

 その一例として、私は今年「清里の父」ポール・ラッシュ先生生誕120年記念ウィスキーをつくります。私は3年前からサントリーホールディングスの鳥井副会長はじめ、関係者の皆さんに「ポール・ラッシュ先生の生誕120年を祝ってウィスキーを作ってほしい」という企画をお願いしておりました。私はウィスキーのことを学べば学ぶほど、サントリーさんが白州で蒸溜所を始めたことが偶然ではなく必然であったことに思えたのです。ポール・ラッシュ先生が日本を代表する山々に囲まれたこの地を自身の聖地としたこと。そしてサントリーさんがウィスキーの命とも言える清い水を求めてこの地に世界一の蒸溜所を築いたこと。ともに北杜市が持つ最大の魅力です。ポール先生の生まれた場所はケンタッキー州のルイビルです。その地はアメリカンウイスキー・バーボン発祥の地で、ポール・ラッシュ先生はバーボンウィスキーをこよなく愛していらっしゃいました。今回の記念ウィスキーはバーボン樽で長期熟成したモルトを使います。さらに白州蒸溜所のシングルモルトです。生誕120年にこだわり限定120本の稀少なウィスキーです。単純に120という数字にかけた訳ではありません。世界的な原酒不足の中、「白州蒸溜所の原酒のみを使う」ことにこだわり、さらに長期熟成、高品質な奥深さを追求していくと量産は不可能なのです。結果として白州蒸溜所の歴史に残る一本になりました。このウィスキーこそ、日本と米国を結ぶしっかりとした理由のある「絆」の商品になりました。

 

 私達はポール・ラッシュ先生から頂いた言葉「Do your best, and it must be first class」を、この地でこの地らしく追求していきます。そして、ローカルからグローバルに、夢の花を咲かせていきます。