ニュース&トピックス ニュース&トピックス

マンスリー上次さん 9月号

TOPICS | 20.09.01

萌木の村・清里がある北杜市は11月に市長選と市議会選挙があります。市長選には4人とも5人とも言われる現職・新人が立候補します。その中から私は1人の名前を書いて投票しなければなりません。自分の中で何を基準にするのか自問自答しています。その人の持っているビジョンですか?今までのお付き合いですか?地縁や血縁の関係ですか?若さへの期待ですか?その人の人間性ですか?何で実力を評価するのでしょう。誰かが市長になった時の状況を想像したり、住民との人間関係、県との関係、国との関係、今をどうするのか、未来はどうなるのか、その方の性格を考えたりして・・・。そして取り組む問題は経済・教育・福祉・環境など周りを見れば課題だらけです。批判と理想は語ることができます。しかし現実はひとつひとつ積み上げる地道な作業が必要です。今の問題点や課題を指摘して理想を語っても具体的な“人”、“物”、“金”が揃わなければ前には進めません。多くの人は平和で衣・食・住に困らず健康で時には旅行に行けたり、友達と楽しく将来について夢が語れる社会であって欲しいと思っていますが、世界を見ても日本国内を見てもそして我々の故郷北杜市でも、思うようにうまくはいきません。まして私たちはいち国民、いち市民ですので、決定権や権限を持っているわけではありません。考えたり思うことはできても、できることとできないことがあります。

 

私が最近思うことは、自分が持っているいくつかの役割の中で、一つの役割を自分の天職と決め、自分を磨き続け目標を追求し続ける人たちを、本当に素晴らしいと思います。職人さんと言われる人たちです。大工さんやコックさん、ビール職人、オルゴール職人など。ともかく毎日自分のやる仕事が決まっていて、コツコツ自分のやるべき仕事と向き合っている人、そしてそのことが他者から求められ、そのことによって多くの人がその人との関わりを感謝して「ありがとう」と言われている人たちです。私はそんな人たちをうらやましくそして尊敬します。理想はあり必要だと思います。しかし私自身のことを考えると世界は!日本は!山梨は!北杜市は!清里はこうあるべきだ!と吠えてきましたが、それは遠吠えでしかありませんでした。自分を成長させ萌木の村にもっと集中するべきでした。そうすればそれが地域をもっと素敵にできていたと思います。そんな考え方の中で今回の市長選挙では誰に投票するのかと問われた時、私はすべてのことを望むのではなく、今できることで一番大きな効果があると思われる、そして未来にもつながることは何かと考えました。そしてまずひとつのことから始めて欲しい、そこからコツコツと前に進んで欲しいと思いました。その「まずひとつ」は

 

■「美しい景観づくり、美しいふるさとづくり」

 

だと考えました。そしてそれを実現するためには二つのことから手がけて欲しいと思います。
1、里山の整備
2、廃屋をはじめ不要となった建築物の撤去

 

1、里山の整備
日本は戦後ほとんどの山林で伐採が進み、裸の山になっていました。そこにカラマツ、スギなど成長の早い木が植林されました。世界各地で経済成長が進み、電力需要が高まり、化石燃料によるCO2の排出問題、環境保護が謳われ、自然を守ろうという気運から「森を守ろう」という意識が高まりました。でも守るのではなく、手をかけずほったらかしてしまったのです。結果、荒廃した森林になってしまったのです。特に道路に覆いかぶさる木々は「緑のトンネル」と言われていますが、災害の元、冬の道路凍結、台風・大雨・大雪の時の倒木の被害の元です。年ごとに木は成長しますので、災害が起きた時の被害は大きく、森をほったらかしにした結果、私たちは大きなツケを背負うことになりました。

 

2、廃屋をはじめ不要となった建築物の撤去
地域の産業にとって街のブランド力はとっても大事です。商店が置いている商品に汚れや傷があったら“キズモノ”で二束三文です。市内の廃屋は地域にとって商品の傷と同じです。その地域で一生懸命努力している人たちの足を引っ張るものです。私は市政において活性化の事案を次から次へやるということは地域にとって最初にやるべきことではないと思います。まず廃屋を撤去して、原状回復をすることから手掛けるべきと考えます。そうすると新しい景色が見えてきます。それから考えるのです。人間だってそうです。どこかに病気があったら治してからでしょう。北杜市内の使えない・使わない家屋をどう解決するのか、これは法律・条例・県・国との関係もあります。時には個人との権利関係で裁判になることもあるでしょう。でもこのことが一丁目一番地!最初にやるべきことです。この二つの作業を実行できる人は誰なのか、このことを今回の市長選の判断材料にしました。

 

私はコロナ後の世の中は、ひとりひとりが自分の役割と責任をもって、自己責任を果たすことを求められると思います。これからの北杜市長は権利主張・批判だけしてその席にいるだけの人は不要です。具体的にそして小さくてもいい、何をどのようにするかわかりやすく方策を示し、その道のりがどんなに厳しくてもやり続け、大工さんが家を建てるように毎日コツコツと作業をする、そして市長のポストに着いたときから市民のために勉強し続ける人を選びたいと思います。

 

また、北杜市の住民の中には未来のあるべき姿を描ける人が必ずいます。そのような人を新しい市長の周りにブレーンとして置けばよいのです。描く能力のない人は能力のある人を最大に活かせば良いのです。街をきれいにし、付加価値をつけ、災害のない、そこに住む人が誇りに思える街づくりをするためのチームづくりをする時です。その人の持っている哲学、今までの行動・言動、その人の周りにいる仲間、その事業をするために持っている人材、どんなチームを作れるか、どんな可能性をひめているかを総合的に判断する時です。私はリーダーとはいくつかのタイプがあると思います。自分がワンマンで引っ張るタイプと、チームを作り調整しながら総合力ですすめていくタイプです。組織が大きければ大きいほど後者が理想的です。今立候補している人たちの今までの生き方、考え方をしっかり検証して、選挙用のスローガンではなくその人の本質・実像を見て選びたいと思います。

 

私たちが住む北杜市は美しい景観をもち自然災害の少ない安全な街です。そこに住む人たちはこの大切な宝物を次の世代につなげる責任があると、私は考えます。未来のこの地で暮らす人々から「大事なものを守ってくれた」と感謝される市長を選出したいと思います。

 

萌木の村村長
舩木 上次