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萌木の村マガジン

マンスリー上次さん 2023.12月号

2023

Dec

01

社長コラム

最近お会いした先生に飛岡健さんという方がいます。国内のみならず世界で活躍している先生で、150冊も本を書いています。航空工学が専門ですが、分野に関わらず自然から芸術、化学まで幅広く研究している方です。全てを知り尽くすと、どうも食の安全など、農業に行き着くようです。何回か話を聞くうちに、自分が忘れていたことに気付きました。

私は74年の人生の中で清里が最も美しかった時代は、豊かな田園風景が広がる牧歌的景観の頃のように思います。だから日本では数少ない洋風な田舎として清里ブームが押し寄せたのだと思います。でも、清里に住む私たちにはそれがあたりまえの風景で、望んでも手に入らない宝物だということに気が付かなかったのです。

その結果、便利さや経済性を求めて、宝物の景観を破壊して開発してしまったのです。そう考えるとスイスの美しい景観もアメリカのケンタッキーの景観も田舎は田園風景が美しく、それらを守る努力がされています。日本だって棚田が残っています。そこで農業が継続されているところは、その景観が宝物になっています。そう考えると答えが見えてきます。今農業はケミカルなスーパー農業と自然農法と、時代の進化とともに分岐してきました。しかし未来を考えると、食を中心に全てを考える時が来ているような気がします。

そもそも私は農業で働く親父の息子なのです。血は争えません。今その血がざわめき出したのです。飛岡先生の考え方、やっていることは、科学的に食を中心に結びつけた農業が未来を救うことを裏付けています。今私はその先生とその仲間の方々からレクチャーを受けている真っ最中です。

このことを私が理解できて、さらに地域の仲間に伝えることができたなら、この地域は50年後、100年後、地域づくりの本物のモデルになれるかもしれないと思うのです。そして気づいたのです。ポール・ラッシュ先生の清里教育実験センターとはまさにこの方式で活動していたのです。ただ、理論武装できていなかったように思います。今の時代、裏付けのある説明、みんながわかる数値が必要なのです。

飛岡先生の話はわかりやすい、ただいま勉強中〜の私です。

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