萌木の村 村民かわら版

八ヶ岳・清里高原「萌木の村」のスタッフが綴る季節ごとの村の表情や、個性あふれる各店舗のあれこれです。
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マンスリー上次さん 12月号

joji.jpg 今回、私は萌木の村のスタッフに対してこのようなメッセージを送りました。受け止め方はスタッフそれぞれだと思いますが、一人でも二人でも良いので、何か感じて、考え、日々、一歩ずつ行動して欲しいと願っています。

<スタッフへのメッセージ>
~萌木の村は43年目になります。振り返れば波乱万丈でした。ROCKからスタートしてホテル、萌木の村工房、オルゴール博物館、それらの物を運営していくために仲間が  3人、5人、10人そして30人と大きな集団になってきました。
それぞれの人には役割があります。一人一人は皆満足しているだろうか、自分の役割が天職だと思い、周りの人とハーモニーになり、共鳴しあっていたら、人の役にも立ち、未来につながり、毎日が充実していて朝が来るのが楽しみだと思います。私の中にも毎日がすべて楽しく、うまくいっている事ばかりではありません。地域のこと、スペシャルオリンピクスのこと、バレエのこと、キープ協会のこと、各大学とのこと、マスコミ関係者とのこと、ウイスキーのこと、そして何よりも一番大事なことは萌木の村のこと、私は萌木の村が大事だから、周りのことも、時間の許す限りやりたいのです。自分のことばかり考えていては、人からは求められません。私は人から求められることが人生の成長だと思います。先日、感謝状を出し、私達の気持ちを伝えた輿水章一さん、皆さんからどの位求められていますか。皆さんにとって、輿水さんがいなかったらそれこそ大変でした。それぞれの人は皆、そんなふうになってもらいたいのです。私は66歳になります。見ての通り、腰を悪くし、ヨタヨタしています。歩くことにも少し支障があります。もちろん気持ちの上では、明日に向かって夢もそしてその為の努力もするつもりです。でも、人生は何が起こるかは神様のみが知ることです。人は必ず死というゴールを迎えます。今、私の考えることは私に何かあった時、その後の皆さん一人一人のことです。憎しみ合ったり、てんでんばらばらになり希望も無い状況になって欲しくありません。萌木の村が益々、輝き続け、みんなが仲良く、今まで以上に希望に燃えて、誇りを持てる会社になっていたら最高です。
萌木の村がそうなる為に、今、私が出来ることは何かと毎日、自問自答しております。人は変わりたくないプライドもあります。また、弱いものです。私はみなさんに変わって欲しい、自分はまだまだ間違いだらけだと思って欲しい、また強くなって欲しい。私が嫌いなことは何かミスをした時、ミスを隠し、嘘をつき弁解することです。人の犠牲の上に立って、要領良く生きている人、自分を客観的に見ることができずに、自分勝手な人、人の批判や他者の弱みばかりで自分が見えない人、(ただし、上司が部下を評価する時は自分の感情を捨て、客観的に許可しなければなりません。)協調性はとっても大事です。
みなさんには感謝の気持ちをいつでももって欲しいと思っています。素直な間違いをしてしまった時にあやまることの出来る人になって欲しいと思います。他者の役に立てる、求められる人になって欲しいのです。自分が成長することで周りの人が幸せになることを知ってもらいたいです。感動する人生を知って欲しいとも思います。目的と目標をはっきりさせ、そこから逆算して計画的に時間を使ってください。楽しいことをいっぱい手の中に集めて欲しいです。
私の言っていることは決して大変なことではありません。人は生まれてきた時から能力差があります。親の能力を受け継ぎます。それぞれの能力のなかで小さく一歩一歩でいいのです。私がどのような人を評価するかと言うと、能力が優れていて人間的に良い人、能力はあまりないが人間的に良い人、能力はあまり無いが人間的に悪い人、能力が優れているが人間的に悪い人、です。
萌木の村の人は私も含めて、東大を出た訳でもありません。また、そのようなところをチャレンジしたいと思ったこともありません。多くの人は、能力は今ひとつでも皆いいやつ、何か一生懸命やっているね、という仲間であって欲しいのです。そんな集団になっていればきっと能力があってすばらしい人がいつかこの会社に来てリーダーになって、もっとみんなを活かしてくれる時が来ると思います。集団のリーダーとはその中で、一番能力がある人です。能力とは何ぞやと言うと、責任感、知識、判断力、本物の人への思いやりです。私の思っていることはこんなことです。世の中の社長さんの中にはもっとすばらしい見識で自分の考えをしっかり伝えることの出来る人がおります。残念ながら、私の能力ではこの程度です。私はこれからも皆さん一人一人と未来の為に、多くの人から学び、現場に反映させていきたいと思います。知識とか技術とかよりも、より素晴らしい人達に出会い、その人達から学び、その雰囲気を持っている何かを感じ、勘を鋭くしていきたいと思っています。知識を持つと、また人より一歩二歩、前に進むとその差の分だけ人と開きが出来てしまいます。皆さんはポール・スミザーさんのガーデン計画に最初に賛成は出来ませんでしたよね。ウイスキーの件についても昨年も今回も本当に売れる、計画通りに進むと思った人はどのくらいいるのでしょうか。皆さんの中でもそうです。前に進むということは私より大変です。私は社長ですから私の権限で強引にやれますが、各リーダーは社長を説得し部下に指示を行う、つまり下町ロケットです。萌木の村はあの番組そのままですね。私の会社のすごいことははっきり一つ他とは違うということです。あなた方の中で、夢や目標が出来たら社長さえ納得すれば、どんなに厳しい大きな壁があっても社長がともに戦ってくれるということです。
ただ、中途半端な夢はダメですよ。私は何かをやりたいという人はたくさん見てきました。でも本当にやれる人は2割もいません。創造性を持ちリーダーとしての役割をできる人と出来る人のサポーターとして支える事に生きがいを感じる山本勘助のような人に分かれます。役割は人それぞれです。自分の一番適した役割をしている人が人生の勝利者です。
ポール・スミザーさんの庭づくりと同じです。スミザーさんの本からまず考え方を学ぶことはとっても大事です。その基本がぶれるといつでもブレブレになります。まず考え方の基礎を作る、そして前に進む。いつでも相談にのります。声をかけてください。~


 清里の開拓者達はこの地を畑にするために、原野だった石だらけの場所で石を取りのぞいてきました。私達は4年前から、開拓時代に取り除かれ今は畑の隅に置かれた石を運び出し、萌木の村のガーデンに1つ1つ石積みとして積み上げてきました。実は、その映像をユーチューブで見ることができます。(「ポール・スミザー 萌木の村」で検索してみてください)彼の手作りの映像ですが、何をやってもセンスがいいのです。見て分かりやすく、萌木の村のガーデンのビフォア・アフターがよくわかります。
今月は友人の畑から石積みの為の石出しが始まります。人からはよく「大変だ、苦労するね」と言われますが、100年後、萌木の村そして清里が世界一美しい場所になっていることを想像するだけでも、ワクワクします。このワクワク感を皆さんにもプレゼントしたいと思います。ぜひ、今の萌木の村のガーデンの姿を見てください。そして、春の芽吹きの時にはさらにすごいことになっているので、楽しみにしていて下さい。
上次さんの気持ち
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