萌木の村 村民かわら版

八ヶ岳・清里高原「萌木の村」のスタッフが綴る季節ごとの村の表情や、個性あふれる各店舗のあれこれです。
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マンスリー上次さん 7月号

joji201607.jpg 私は小学校の頃から、書くことが嫌いでした。どちらかというと算数は得意で苦労しませんでした。漢字は全く覚えられず、現在もそれが続いています。恩師に手紙を書きましたら「君の手紙は字が汚いし、誤字脱字だらけだね。手紙を書くときは国語辞典を隣に置いて書きなさい」と注意されました。月毎のマンスリー上次さんや他にも原稿を依頼されると、私は走り書きで原稿を書いて、ハット・ウォールデンの支配人・木内に渡します。その原稿は字が汚く、私以外の人が見ても読み取れない部分が多いのです。木内はそれをチェック・校正して名文章にして世に送り出してくれます。だから私の出す手紙やメッセージを見てくださっている方々は「舩木は文才がある」と思っていらっしゃるかもしれませんが、実はゴーストライターが存在するのです。

 しかし、書くことは考えることです。今では木内は私のことを理解してくれていますから、ほぼ1回の打ち合わせで私の思いを文章にしてくれますが、最初の頃は、私の思いや気持ちがなかなか表現できませんでした。何回も「そうじゃない、こういうことなんだ」と説明しますが、それでも具体的に私が提案できず禅問答のようなやりとりをしました。

 思いを伝える・イメージを伝えるにはいくつかの方法があります。言葉、絵にする、ジェスチャー・目ぢから・言葉の強弱等々。同じことを同じ方法で伝えても人によってそれぞれ受け止め方が違うものです。ですから私が指示した事が部下に伝わらないということがよくあります。私が「ああして欲しい、こうして欲しい、こうやってくれ」と説明・指示します。私は伝わったと思い込んでいると、部下は指示したことと違うことをしてしまうのです。私が「そうじゃないよ」と言うと、部下は「言われたとおりやりました」と答えます。私とスタッフは言葉を通して共通のイメージを持っていると思ったら大きな間違いなのです。その部下の、これまでの知識・経験・履歴によって受け取り方がまったく違うということに気づきました。だからポール・ラッシュ先生の言葉「Do Your Best and It Must Be First Class 最善を尽くせ、しかも一流であれ」にしても一人一人のイメージが違うのです。仕事も同じことが言えます。何か新しいことをしようと思ったり、変えていきたいと思い、同僚や部下に伝えると、実際に伝わるイメージに誤差があります。その分だけ対立がうまれたり、それを修正するのに大きなエネルギーが必要になります。だから変わりたくないと思う人が増えるのだと思います。萌木の村はより良く大きな夢を追い求めて変化していきたい、育っていきたいと常に思っています。

 なぜそう思うかというと、自らが感動したいからです。サッカーのイングランドプレミアリーグで「レスター」が優勝した時、私は非常に感動しました。私はもともとサッカーが大好きというわけではありません。野球やドキュメンタリー番組の方が好きで、両方やっていれば、まずサッカーは見ないでしょう。でもレスターが優勝した時は興奮して釘付けになりました。なぜでしょう?それはレスターの境遇と萌木の村の境遇が同じだからです。もちろんレスターの方が格段にすごい集団で個々の能力は比べ物になりませんが、サッカー界においては小さな選手もスーパースターもいるわけではなく、お金もなく弱小チームだったはずです。そのレスターが優勝したのです。ほとんどの人が予想していなかったのではないですか?!我々萌木の村の社長もスタッフも、この業界では小さな一人でしかありません。でも外から見たら、ビールは世界№1、世界的な評価をいただく野外バレエ公演をやり、オルゴールのコレクションは日本一、ウィスキーのコレクションもどうもジャパニーズ・ウィスキーにおいては日本一らしい、ナチュラルガーデンは今注目的。すごいことだらけです。小さな力が集合して大きな結果を生んでいるのです。それがカッコイイのです。
 
 でも、誰一人として「すごいことをやっている」というおごりを持っている人はいないように思います。なぜでしょう、それは私が「まだまだ何か足りない」と思ってしまうからです。萌木の村の本当の魅力は、一人一人の力は小さいけれど、みんなが力を合わせて高い目標に向かって進もうとする姿なのではないかと思うのです。そのゴールは実は見えないのです、わからないのです。でも、それを追い求めるのです。だから私の言葉はスタッフにとっては禅問答となってしまうのです。実力のあるリーダーだったらもっと見えているのでしょう。

 これからもやっては失敗し、そして学び修正して、一歩また一歩と登っていきたいと思います。私に力を貸してください。そして萌木の村に関わるすべての人と共に誇りを共有させてください。

■ハット・ウォールデン木内より一言■

 最初、社長の原稿を読んだとき(今でも思いますけれど)「なんだこりゃ〜」と思いました。文章ではありません。字は汚いし、漢字も間違っている、単語が並んでいるだけ、文節がつながっているから主語がわからない、過去に同じような話を社長から直接聞いているので「あー、あの時の話か?!」と、何となく言わんとしていることが理解できるのです。ですから手直しができます。全く始めて遭遇する人でしたら宇宙人の言葉を文字にしたものですよ。社長と部下の関係なのでもう何十通も手直ししましたが、夫婦関係や同僚でしたらあり得ません、とっくに絶縁してますよ。
 でも、社長の講話を聞いたことのある方はよくご存知でしょう、面白くて会場は笑い声であふれますし、希望に満ちあふれますし、やる気がわきます。素敵な講話ばかりです。だから観光カリスマ百選にも選ばれたのです。そんな社長の話を皆様に伝える役割が私にできるのなら、その仕事も素敵だなと思うのです。私はゴーストライターなどではありません。宇宙人と地球人の通訳です。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 6月号

joji_tona.jpg オバマ大統領の広島での挨拶に感動しました。アメリカの大統領を取り囲む多くの矛盾の中で、オバマさんは自分自身の求める理想と、厳しい現実のギャップの中から広島訪問を実現させたのです。リーダーとはいつでも勇気を持って現実を変えていく一歩を踏み出していかなければいけないことを教えてもらった気がします。彼の言葉の中に「核兵器のない世界は、自分が生きている間に実現することはできないが」という言葉がありましたが、今、私達がやっている景観づくりも私達が生きている間には理想の清里風景は作りきることができないと思います。しかし100年後200年後にはそうなってほしいと思う気持ちで、一歩一歩前進しているのです。

 毎日、朝、目が覚めると庭を見るのが日課です。毎日見ているのに毎日ドキドキするのです。これほどきれいに日々育っていく姿は私達に大きなパワーを与えてくれるものです。萌木の村の広場は80%くらいの仕上がりだと思います。これからオルゴール館・ホテル・ロックの周辺へと作業が続いていきますが、ポール・スミザーさんの考える庭の計画は、私達の考えをはるかに超越して提案されるのです。先ごろオルゴール館前の庭の計画について、一緒に作業している輿水さん、中嶋さん、私で「きっとこうするだろう」と想像しあっていました。しかし、先日スミザーさんが私達に庭造りの提案を話してくれた内容は、3人が考えていたこととはまったく違ったのです。そして、その提案を聞いた私達3人は、誰ひとりとしてその提案に疑問を持つことなく、素晴らしいと思えたのです。きっとできあがった時には、初めて見る人は「昔からこうだったんだろう」と思うような景観になると思うのです。大胆な発想で大改修工事です。ひとつひとつが手作業でとても厳しい労働になると予想されるのですが、チャレンジしたくなるような提案なのです。こうなるよ、と皆様に伝えにくいのですが、ともかく楽しみにしていて下さい。

 私は萌木の村の庭だけが進化し、育てば良いと思っているのではありません。萌木の村全体がどこにもなくて、ここを訪れれた人が“何か”を感じてもらえるような所にしたいと思っています。今の時代の価値観は人それぞれ違います。また、人の持っている能力は人によって違います。私達は決して大きな力を持っている集団ではありません。みんな小さな力しか持っていません。そんなひとりひとりですが、みんなで力を合わせ、大きな感動を感じさせてあげたいと思うのです。同じ時代・同じ世界に生まれてきたひとりひとりですが、生きている間に得られる感動は人によって大きな差があります。私は、萌木の村に関わる人達に“感動”という財産貯金をしてもらいたいと願っています。ちなみに私の感動貯金の残高は日本では一番、世界でもベスト10に入るほどです。夏にはまた“フィールドバレエ”という大きな感動収入が入ってきます。また残高が増えそうです。皆さんにも配当しますので楽しみにして下さい。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 5月号

joji_tona.jpg  私達は二つの価値観の中で妥協して生きています。

 ひとつは、現在しか通用しない経済的な価値観です。実はそれほど大切なものではないのですが、今の時代はそれが大事だと思い込んでしまっている価値観です。

 もうひとつは、過去・現在・未来と時間が違っても、また場所が違っても通用する価値観です。それは不変のもの、不変の考え方で、ある意味理想と言っても良いかもしれません。

 ひとつ目の価値観は、物を作り販売したり、お客様のために行動してそこからお金をいただくといった活動から生まれる価値観です。宿泊・飲食・バレエ公演など、値段が付いていてそのお金をもらい、その中から利益を出して生活を支えていかねばなりません。今の世の中はその利益追求とお金そのものが一番大切だと考えられている部分があまりにも多すぎないでしょうか?

 ふたつ目の価値観は人間の力を付けるための大切な考え方だと思うのです。お金にはならない物や事の追求が大事だと思うのです。笑顔の接客や優しい思いやりのあるおもてなしです。それがないからといってお客様が支払う代金から引かれるものではありませんが、そのお客様は二度とお越しいただけないですね。

 そして、美しさも直接お金にはなりづらい、もう一つの価値です。例えば今私がやっているガーデン作りは、今までに3,000トンの石で石垣を組み、150種類以上1万株の山野草で美しく整備してきましたが、有料ガーデンとしては営業していないので、直接売上にはなりません。また、バレエ公演も「もっとこうしたらお客様が喜ぶステージになる」と思うと追求してしまい、利益にはなかなかつながりません。ひとつ目の価値を中心に考えている経営者からは「順番が違う、まず儲かる事からやるのが普通だ」、「今のおたくの厳しい経営内容から見ると、社長の趣味は後にしてくれ」と言われます。しかし間接的には萌木の村の価値に繋がり、継続してお客様が訪れてくださり、結果的に私たちは今の仕事を持続して行かれるのです。

 宗教とか教育とか政治は一般の経済活動とは違い、生産性は問われず理想の人間育成を追求することができる活動です。それらの活動はビジネスになってはいけないものだと思いますが、最近の宗教や教育・政治は少しおかしいと思うのです。人間育成教育よりも、人を使ってどのようにお金を生み出すか、稼ぐことばかりを教えていますので、お金を産みださない企業活動に対しては否定的です。

 私は、理想的な経済活動と厳しい現実の中での経済活動はバランスを取りながらやりくりすべきだと考えるのです。人は労働をすると必ずそこには見返りがあります。1日働くと日給8,000円というお金が貰えます。この日給8,000円をどうしたら10,000円にするかということばかりを教えるのではなく、8,000円以外にも信用・技術・人との出会い・やりがい・お客様からの感謝など、お金以外にもたくさん得られるものがあるということを教えるべきなのです。会社はそれらのものも大変重要視するのです。企業の現場でそのようなことを教えるのは指導者の人たちです。ところがその人たちは地位と権力を使って自分のことばかり考えるような社会になってしまいました。「お金が一番大切」という価値観が定着しているからです。

 私は生きる力の最大の源は「感動」だと思っています。感動があるから苦しいことにも耐えられる、続けることができる。この世に生まれてきたからにはいくつ感動を手に入れられるかでどれだけ心豊かな人生が送れるか決まってくると思います。また、感動を作りだすことができる人間になりたいと思います。そしてお客様と感動を共有し、お客様から「ありがとう」と言われたらそれが最高の報酬だと思うのです。

 ある意味、私の理想は儲けることではなく、それ以外の大きな報酬をいただける会社にすることです。当然、売上・収入は増えた方が良いに決まっていますが、その得られた利益を有効に使い、お客様からお金以外の高い評価をいただくのです。利益の有効な使い道は二つあります。一つは未来に残せる環境整備です。今やっているガーデン作りのようなことです。100年後200年後に「平成の石積み」と言われるようになりたいと思っています。もう一つはスタッフの人間教育と、知識・技術の向上のための投資です。私達に問われているのはお金の手に入れ方ではなく、お金の使い方だと思うのです。お金は使い方によって良薬にも毒にもなります。

 萌木の村は理想と現実のバランスを取りながら、その時その時成長した分だけ修正しながら一歩一歩前進していきたいと思います。今の私はよりお金にならない道を選んでいきたいと思うのです。世間ではお金に対する価値観の方が強いわけですから、お金以外の価値観を追求するくらいでちょうどバランスがとれるのではないでしょうか。

■私の、今もっとも気になる人・・・気仙沼ニッティング 御手洗瑞子さん
以前、東京の共同通信社主催の「地宝人ネットワーク」の会合でお会いしましたが、その時から「すごい!」と思っていましたが、やっぱり「すごい!」。
かがり火(発行;合同会社かがり火 発行人;菅原歓一 ☎03-5276-1051 http://www.kagaribi.co.jp)№168 (平成28年4月25日発売)で「被災地に活力を与える創業」で編集されています。是非読んでみてください。

■親ばかニュース
私の息子・舩木城がバレエの振付家をしています。私以上に、誰を目の前にしても自己主張し、自我を通す馬鹿なやつですが、どうも彼の作品が最近高く評価をされてきているようなのです。NBAバレエ団のホームページで見られますので、よろしければご覧ください。http://www.nbaballet.org/performance/2015/sitootome/

第27回清里フィールドバレエでも8/2(火)、3(水)に彼の作品が上演されます。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 特別版

 私はまた一人の恩人を失いました。その方の名前は鈴木智之さん、4月12日享年81歳でご逝去されました。その方との出会いは運命的でした。1996年、清里の父と言われたポールラッシュ博士の記念館のオープニングセレモニーに出席していた私に、初対面ながら「君がビールを作ろうとしている男か、それはやめなさい」と声をかけてきたのが鈴木さんだったのです。当時私は地ビール工場建設の計画を進めていましたが、その計画をやめろとの一言。続けて「ビールは間口が広そうに見えるが奥が深く簡単なものではない。それを素人がやろうするのは無謀だ。悪いことは言わない、失敗するのが目に見えているからやめなさい」と言うのです。その日から鈴木さんとの物語が始まりました。

 鈴木さんは高校時代は野球のピッチャーをされていたそうです。そして大学進学後は関西学院大学のアメリカンフットボール部でクオーターバックをされていたそうです。大学一年の時、アメリカンフットボールに関する本の原書を読み、こんなすごいゲームがあるのかとアメリカンフットボールにのめりこんだようです。大学一年の時からいわば司令塔であるクォーターバックとして活躍し、大学時代一度も負けたことがないという歴史に残る名選手です。その後も社会人チームの指導者として活躍し、鈴木さんの関わった試合は負けたことがないという、とんでもない勝負師なのです。万来舎というところから「勝利者―一流主義が人を育てる勝つためのマネジメント」という本を執筆、人生哲学について書いていらっしゃいます。人間は感性が大事で、組織の中では一人一人の役割はそれぞれ違うのだということを教わりました。大学を卒業してからは商社マンとしてニューヨーク駐在、その後独立して鈴木インターナショナルという会社をおこし、ビールの瓶詰機や缶詰の優れた機械を海外から輸入する仕事をしてきました。特にビールのプラント輸入では日本のパイオニア的な存在で、日本のビール業界では知らない人がいないと言われた方です。ドイツ政府から国家功労勲章「一等功労十字章」を受け、日本人でありながらフォン(伯爵)と呼ばれていた方でもあります。文武両道で、スーパー歌舞伎の中村猿之助さんと義兄弟と言われるほど芸術文化にも造詣が深く、とてつもなくダンディーな方でした。私の知る中でも超かっこいい人です。

 私は鈴木さんに「やめろ」と言われましたが反論しました。「清里は“名物”と言われる物がないんです。八ヶ岳の名水を生かし、どうしてもビール事業を起こしたい。やめろと言われても私はやります」と何回も食い下がりました。すると鈴木さんは「私はポール・ラッシュ先生にお会いしたことはないが、先生がアメリカンフットボールを日本に紹介してくださらなかったら今の自分はない。その恩人の地元で育った君がそこまで言うのであれば、ポール先生の恩返しのつもりでお手伝いさせてもらおう。そのかわり私の言うとおりにしなさい」と言ってくれました。「ビール作りのプロフェッショナルは日本にそう何人もいるわけではない。私の知っている醸造家の中に山田一巳さんという、キリンビールで商品開発をしている人がいる。彼はビール酵母の操り方がとても上手いので、その人に手伝ってもらおう。山田さんとの交渉は私がする」とのことでした。私は大阪に呼ばれ、鈴木さんの会社で山田さんと出会いました。キリンビールで「一番しぼり」等のヒット商品を手がけた名人・山田一巳さんも、鈴木さんに言われたのでは断れないと言ってくださいました。私は超一流の作り手の方とこの計画をスタートすることができたのです。

 そしてすぐ本場ドイツへの研修旅行に行くことになりました。ビールのことを知らない私をドイツの名門ブルワリーに連れまわしてくれました。本場ドイツのビールフェスティバルにも連れて行ってくださいました。驚いたことに、お店を出しているドイツのビール会社の社長さん達が、鈴木さんの顔を見るや否や駆け寄ってきてあいさつをしに来るのです。ドイツのビール関係者にも知られた有名な方だったのです。そんな忙しい方が時間とお金を使って私の計画を成功させようと力を貸してくださったのです。

 鈴木さんが紹介してくださったことはたくさんありますが、中でも大きなことは、ビールの味を決定する大きな要素であるビール酵母の入手先です。ビール酵母の世界一の研究所・ミュンヘン工科大学の酵母研究所から最高の生酵母を手に入れることができたのです。そして名人匠・山田一巳さんがその酵母を操り、清里と言うド田舎で、とんでもないビールが誕生したのです。旨いビールは大変評判になりましたが、山田さんはコンクール嫌いです。コンクールには出品せず、とにかくお客様に喜んでいただくことを一番大切にする信念の持ち主です。おそらく受賞するであろうことがわかっていても出品しませんでした。私が「そうは言っても一度でいいからコンクールに出して、自分たちのビールがどのレベルなのか知りたい、出品してほしい」とせがむと、渋々「一度だけだぞ!」と言ってくれたのです。結果は案の定“日本一”。私が「山田さん、さすがですね。すごい!ありがとうございます。」と伝えると、大変不機嫌そうなのです。山田さんいわく「舩木社長は俺の作るビールをどの程度だと思っていたんだ?!俺はいつでも最高のビールを作っている!」と言い切りました。気持ち良いくらい迷いが晴れました。その報告を鈴木会長にすると会長も本当に喜んでくださいました。3年前、2年前と“アジアNO1”を受賞し、昨年ついに世界的なビールコンクールで優勝し“世界一”の称号をいただきご報告した時も、本当に喜んでくださいました。

 そんな恩人の突然の死。遺影と一緒に掲げられた“夢”と書かれた色紙。奥様と後を継いでいるご子息様が「ずっと夢を追い続けた人でした。そしてあなたのような夢を抱く人を応援し続ける人でした」とおっしゃっていました。多くの政財界やビール業界やアメリカンフットボール関係者の方々に見送られて天国に召されました。棺の中で眠る姿は穏やかでとてつもなくダンディーで素敵なお顔をしていました。ポール・ラッシュ先生もそうでしたが、鈴木さんも多くの人の心の中で生き続けるのだろうと思いました。昨年お会いした時に「来年の清里フィールドバレエは見に行かれるように体調を整えておくよ」と言ってくださったことを励みに、今年は鈴木さんに見てもらうんだと張り切って準備をしてきましたが、本当に残念です。天国から見守ってください。

 私を育ててくださった多くの人が天国に旅立っていきました。私もその方々のように人の心の中に生き続けられるような生き方をしたいと思います。そのために、私も旅立つ時まで・・・Do Your Best! and It Must Be First Class.・・・天国の多くの恩人の一人一人に改めて誓う一日になりました。 
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 4月号

joji_tona.jpg 私は今、大きな夢に向かって進んでいます。それを実現させる一番の近道は、小さな事を一歩一歩積み上げていく地道な努力だと思っています。
 私は清里の初期の開拓時代の落し子です。経済的に恵まれている時代ではありませんでした。たまたま父母がポール先生の夢の事業であるモデル事業のスタッフだったという事が私には大きな子供の時の財産になりました。そこで働く輝いている人達、どんな苦難があっても乗り切っていく人達、目的達成の為には最善の努力をする人達、そして感動を手に入れ、大きな喜びを皆と共に共有する人達。そんな素敵な人達の中で育った私は、子供の頃の経験が今の私の価値観の中に大きく影響しています。特に火事で焼失してしまった今は無き旧清泉寮は素晴らしい建物であると共に、インテリアも、テーブルウェアも、すべて博物館級の物ばかりでした。私は事業を始めてからオルゴールに出会い、コレクターとの関りの中で増々本物の人と物と事(イベント、コンサート)に出会えたことで、自分の考えも少しずつ上質になってきたような気がします。決して裕福で、知識が豊かであるわけでもないのに、最高を目指す自分がいます。5年程前から、私とスタッフの間で言葉が通じない事に気がつきました。私の言っている事が伝わらないのです。言葉とは頭の中で考えているイメージを伝える道具の一つです。私は具体的にイメージしている物を言葉という道具を使って伝えようとするのですが、受け止めてくれません。相手の言葉を受け止めるのには、実は相手と同じ位の知識と経験がないとイメージがまったく異なってしまいます。フォアグラ、トリュフにしても一度も食べた事のない人に話をしても理解できません。世界の三つ星のレストラン、一流と言われるホテルに泊まったり食事をした事のない人に、その話をしても理解してもらう事は出来ません。八ヶ岳の有名なリゾートホテルのスタッフは、新人の時から素敵な仕事をしています。学歴を聞くとまあまあの大学を皆出ています。家庭も比較的恵まれていて子供の頃から海外旅行にも家族と行き、レストランにも行き、子供の頃から質の高い物に触れてきた経験がある人達です。私共のスタッフは、そんな環境で育った人は多くありません。私があるスタッフに今まで食べた物の中で一番美味しい物は何だったと聞きましたら、とんかつと答えました。家族で一番美味い物を食べたのは何だと聞きましたら、焼き肉食べ放題、回る寿司屋さん、ファミリーレストランと答えました。人間的にはまじめで素直で最高です。しかし、私の仕事をする上では、彼等に私の夢を理解できる経験値をつけさせなければなりません。私は今、スタッフに思いっきり研修するシステムを作っています。11月から3月までの間に資格を取らせる事、どんな資格でもかまいません。取ったら全額経費を負担します。又、希望を私に提出すれば研修はどんどん行かせます。一昨年はイギリスへウイスキーの勉強に行きたいという希望が出ました。そのスタッフにもう一人つけて二人でイギリス研修に行ってもらいました。昨年は、ドイツへビールの勉強に行きたいと、ベテランのコックさんと新人をつけ3人で研修に行かせました。
 私はスタッフと共に勉強しない限り、新しいイノベーションは生れないと思っています。私達は決して恵まれた能力を持っている訳ではありません。今までの知識も経験もまだまだ未熟です。でも、私はそんな私の仲間にも感動する人生を手に入れさせてあげたいのです。私自身、現在の一般的な物差しで測れば、上・中・下の下です。でも、下であってもピンを目指したいのです。私の思いが通じる会話が出来るようになり、共に最高の一流と思える物を一生に一度手に入れさせたいし、感じられる仕事をさせてあげたいのです。
 皆さん、どうか私達を磨いて下さい。厳しい指摘をして下さい。私も、私共のスタッフもまだまだ上質の本物を知らないのです。いつか私達は、その上質の本物が普通である世界を萌木の村として作りたいのです。その為に、私達の気がつかない事をどんどん指摘して下さい。この清里でモデル農村を作ろうとしたポール先生の夢を、私達は今の時代に作りたいと思っております。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 3月号

 萌木の村は今年一年を挑戦の時と位置付けています。ロックのテラス改装、環境整備の為の大規模な伐採作業、そしてガラス工房と木工房の二つの工房新築など、新しい計画を進めています。八ヶ岳高原という素晴らしい環境の中で、萌木の村は人と自然が共生する、地域におけるモデルケースになるような仕事をしていきたいと願っています。今だからやらなければいけないという信念で進めています。

 これらの計画は、思いついても実現できるというものではありません。私の考えていることを現実化できる人はごく少数の限られた方です。庭づくりも、ロックの改装も、新しい工房作りにしても、すべて特別な知識と技術をもっている人達でなければ実現できない仕事ばかりです。それぞれのスペシャリスト達が、日々忙しい中で、このタイミングで、どんぴしゃりと見事に時間があけられ、現在進行しているのです。

 もうすぐ春です。暖かくなってたくさんのお客様が萌木の村を訪れてくださり、きっと大きく変わった萌木の村にびっくりするのではないでしょうか。5年前からの、一日一日の積み重ねの作業の結果なのです。今私達がやっていることは100年計画です。不思議ですね、100年後には神の力を持っても、私がこの世に生きていることはあり得ないのに。私の心は100年後を想像してときめきが鎮まりません。毎日毎日、朝を迎えて大きな喜びを感じています。そして一緒にその想いを共有してくれる仲間がいることにも大きな力と勇気をもらっています。

 最近、今まで以上にいろいろな発見があるのです。そして、その発見が新しい夢を作り出していくのです。変わるのではなく、育っていく萌木の村を楽しみに見ていて下さい。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 2月号

joji.jpg 地球が誕生して46億年。その事は知っていましたが、今までどんな出来事があったかはほとんど知りませんでした。
今、私達の地域では、安藤さん、スミザーさん、深沢さんという3人の方が中心になって、「森想(もりそう)」というチームが立ち上がり、この八ヶ岳の自然を守りながら未来に大きな財産を残していこうという運動が始まりました。自然と言っても、一人一人の認識はそれぞれ違います。共通のイメージを持つために、まず八ヶ岳の自然について知ろうという呼びかけで勉強会が始まりました。そこに参加してわかったことは、あまりにも自分が知らない事ばかりということ。これでは未来を語れないと驚き、多いに反省しました。
 
 海が出現したのはいつですか。生命誕生はいつですか。なぜ石炭が地下にあんなにあるのですか。今のアメリカ大陸のユカタン半島に隕石が衝突してたくさんの生物が絶滅してしまった事ご存じでしたか。そして人間はいつ誕生したのでしょうか。類人猿は700万年前くらいに出現しています。直立二足歩行の遠い祖先から進化して、440万年前にラミダス猿人がいました。地球が生まれてからの46億年を1年365日に置き換えて考えてみると、440万年前は12月31日22時45分頃にあたるそうです。人類の有史となれば、大晦日の最後の14秒間に集約されてしまいます。そう考えると、人間、思いあがるなよ、という感じですね。

 自然、森は、遷移(せんい)しています。畑は自然なのですか。人工林は自然なのですか。皆さん、ちょっと考えてみてください。私たちは何がベストの生き方なのか、何ができるのか、何をしっかり考えなければいけないのか。きっと答えは簡単には見つからないと思いますが、少しだけ知っていて考えるのと、まったく知らないで道を探すのとでは、大きな違いがあると思います。私が4年前から続けている庭づくりも、新春から作業がスタートし、メリーゴーラウンドの前の階段が出来上がり、また素敵になりました。石を3,000トンも積み、壮大な事をやっていると思っていましたが、地球の事を少し知っただけでも、小さな事だと思い知らされました。
地球上では恐竜が繁栄した時代もありました。そうかと思えば隕石の衝突で恐竜が絶滅し、哺乳類が繁栄しました。そして今は、人間が地球上に異常発生しています。いつしか人類は滅亡して他の生物が繁栄することがあるかもしれません。私達人類が少しでも長くこの地球の中で生き続ける為に、ほんの少しでも役に立つ考えと生き方ができるよう、今日、何をするか。
今、私がやっていることは、そんなに間違っていないかなと思うのですが・・・。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 1月号

joji.jpg 北杜市はアルコール文化において、世界レベルで見てもすごいところです。ウィスキーにおいては、森に包まれ世界一美しく、蒸留の品質・規模も世界一のサントリー白州蒸留所があります。日本酒は、酒蔵が4つもあります。ワインでは「PEN」という雑誌で「日本が世界に誇るべき100人」の中の一人に取り上げられた岡本英史さんや、世界で活躍する女性醸造家・中央葡萄酒の三澤彩奈さんがいらっしゃいます。そして我々萌木の村がつくるビールは皆様の支えがあり、今まで数々のコンクールにおいて日本一に選ばれてきました。昨年、念願のアジアNO1をいただき、多くの方に喜んでいただきましたが、この度、2015インターナショナルビアカップ(IBC)において、「プレミアムロックボック」がトラディショナルジャーマンスタイルボック部門で金賞、「ピルスナー」がジャーマンスタイルピルスナー部門で銅賞を受賞しました。ビール専門雑誌「ビア&パブ」で記事になり「日本のクラフトビールにとって快挙だ」と賞賛され紹介されました。
北杜市にはこのように世界レベルのお酒を造り出す素晴らしい環境があるのです。こんな場所は世界でここだけでしょう。この地こそアルコール文化の発信基地です。G7などの世界会議やアジアの会議でも重要な会議のレセプションにおいては、お酒のことが必ず話題になります。お酒の席で実は大事なことが決まるのです。私達はこの地をそんなお酒文化の発信基地にしていきたいと願っています。ではなぜそんな素晴らしいお酒が生み出されるのかというと、それは水が素晴らしいからです。八ヶ岳、南アルプス、秩父連山に囲まれた世界一の自然環境なのです。この地の最大の宝物です。
私達がこの地で生きていくうえで大切なことは、この宝物を大事に守りそこに寄り添うように生きていくということです。この地で生きていく人達の責任とは、この財産を守り育てていくことです。新年を迎えるにあたって、もう一度そのことを意識し、自覚し、思考し、あらゆる難題に直面しても的確に判断していただきたいのです。住人一人一人が誇りを持っていただきたいのです。みんなが考え方を共有すれば夢は実現します。世界中から「一度は行ってみたい場所」「いつか住んでみたい街」になるはずです。かつてポール・ラッシュ先生が清里を日本の農村のモデルケースとした事業の考え方と同じです。延長線上の考え方にたてばよいのです。私はその考え方がこの北杜市の哲学であって欲しいと願わずにはいられません。
 萌木の村は、ポール・スミザーさんとの庭造りが4年目に入りました。現在も進行中です。自然の庭造りは見た目が変わっただけではありません。昨年の夏から秋には今まで見たこともなかった蝶「アサギマダラ」が生息していたのです。そうです!夏は標高1,400mの高地に生息し冬は台湾や中国の南部の温暖な国まで渡るあの蝶です。そして野鳥も数が増えています。生態系の連鎖が良い方向に変化しているのです。
 今年で27回目を迎える清里フィールドバレエはこのような素敵な山野草ガーデンの中の特設ステージで開催されます。整備されてきた美しい環境の中で繰り広げられる野外バレエのステージも今年は大きく飛躍しそうです。世界的なバレリーナ、ニーナ・アナニアシヴィリさんがゲストとしてステージに立って下さいます。「こんな素敵な舞台ならたってもいい、踊りたい」と言ってくださったのです。フィールドバレエは世界の舞姫にも認めてもらえたのです。
 私は思うのです。未来の人たちに財産を残すことは、「何をやるか」ということより前に、財産が何かを自覚し、それを残すために「何をしてはいけないのか」ということを住人すべてに共通認識させることが大事だと。美味しい水、空気、美しい景観、そして何よりそこに住む人々の美しい心、我々が住む北杜の地は世界一素晴らしいふる里です。    
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 12月号

joji.jpg 今回、私は萌木の村のスタッフに対してこのようなメッセージを送りました。受け止め方はスタッフそれぞれだと思いますが、一人でも二人でも良いので、何か感じて、考え、日々、一歩ずつ行動して欲しいと願っています。

<スタッフへのメッセージ>
~萌木の村は43年目になります。振り返れば波乱万丈でした。ROCKからスタートしてホテル、萌木の村工房、オルゴール博物館、それらの物を運営していくために仲間が  3人、5人、10人そして30人と大きな集団になってきました。
それぞれの人には役割があります。一人一人は皆満足しているだろうか、自分の役割が天職だと思い、周りの人とハーモニーになり、共鳴しあっていたら、人の役にも立ち、未来につながり、毎日が充実していて朝が来るのが楽しみだと思います。私の中にも毎日がすべて楽しく、うまくいっている事ばかりではありません。地域のこと、スペシャルオリンピクスのこと、バレエのこと、キープ協会のこと、各大学とのこと、マスコミ関係者とのこと、ウイスキーのこと、そして何よりも一番大事なことは萌木の村のこと、私は萌木の村が大事だから、周りのことも、時間の許す限りやりたいのです。自分のことばかり考えていては、人からは求められません。私は人から求められることが人生の成長だと思います。先日、感謝状を出し、私達の気持ちを伝えた輿水章一さん、皆さんからどの位求められていますか。皆さんにとって、輿水さんがいなかったらそれこそ大変でした。それぞれの人は皆、そんなふうになってもらいたいのです。私は66歳になります。見ての通り、腰を悪くし、ヨタヨタしています。歩くことにも少し支障があります。もちろん気持ちの上では、明日に向かって夢もそしてその為の努力もするつもりです。でも、人生は何が起こるかは神様のみが知ることです。人は必ず死というゴールを迎えます。今、私の考えることは私に何かあった時、その後の皆さん一人一人のことです。憎しみ合ったり、てんでんばらばらになり希望も無い状況になって欲しくありません。萌木の村が益々、輝き続け、みんなが仲良く、今まで以上に希望に燃えて、誇りを持てる会社になっていたら最高です。
萌木の村がそうなる為に、今、私が出来ることは何かと毎日、自問自答しております。人は変わりたくないプライドもあります。また、弱いものです。私はみなさんに変わって欲しい、自分はまだまだ間違いだらけだと思って欲しい、また強くなって欲しい。私が嫌いなことは何かミスをした時、ミスを隠し、嘘をつき弁解することです。人の犠牲の上に立って、要領良く生きている人、自分を客観的に見ることができずに、自分勝手な人、人の批判や他者の弱みばかりで自分が見えない人、(ただし、上司が部下を評価する時は自分の感情を捨て、客観的に許可しなければなりません。)協調性はとっても大事です。
みなさんには感謝の気持ちをいつでももって欲しいと思っています。素直な間違いをしてしまった時にあやまることの出来る人になって欲しいと思います。他者の役に立てる、求められる人になって欲しいのです。自分が成長することで周りの人が幸せになることを知ってもらいたいです。感動する人生を知って欲しいとも思います。目的と目標をはっきりさせ、そこから逆算して計画的に時間を使ってください。楽しいことをいっぱい手の中に集めて欲しいです。
私の言っていることは決して大変なことではありません。人は生まれてきた時から能力差があります。親の能力を受け継ぎます。それぞれの能力のなかで小さく一歩一歩でいいのです。私がどのような人を評価するかと言うと、能力が優れていて人間的に良い人、能力はあまりないが人間的に良い人、能力はあまり無いが人間的に悪い人、能力が優れているが人間的に悪い人、です。
萌木の村の人は私も含めて、東大を出た訳でもありません。また、そのようなところをチャレンジしたいと思ったこともありません。多くの人は、能力は今ひとつでも皆いいやつ、何か一生懸命やっているね、という仲間であって欲しいのです。そんな集団になっていればきっと能力があってすばらしい人がいつかこの会社に来てリーダーになって、もっとみんなを活かしてくれる時が来ると思います。集団のリーダーとはその中で、一番能力がある人です。能力とは何ぞやと言うと、責任感、知識、判断力、本物の人への思いやりです。私の思っていることはこんなことです。世の中の社長さんの中にはもっとすばらしい見識で自分の考えをしっかり伝えることの出来る人がおります。残念ながら、私の能力ではこの程度です。私はこれからも皆さん一人一人と未来の為に、多くの人から学び、現場に反映させていきたいと思います。知識とか技術とかよりも、より素晴らしい人達に出会い、その人達から学び、その雰囲気を持っている何かを感じ、勘を鋭くしていきたいと思っています。知識を持つと、また人より一歩二歩、前に進むとその差の分だけ人と開きが出来てしまいます。皆さんはポール・スミザーさんのガーデン計画に最初に賛成は出来ませんでしたよね。ウイスキーの件についても昨年も今回も本当に売れる、計画通りに進むと思った人はどのくらいいるのでしょうか。皆さんの中でもそうです。前に進むということは私より大変です。私は社長ですから私の権限で強引にやれますが、各リーダーは社長を説得し部下に指示を行う、つまり下町ロケットです。萌木の村はあの番組そのままですね。私の会社のすごいことははっきり一つ他とは違うということです。あなた方の中で、夢や目標が出来たら社長さえ納得すれば、どんなに厳しい大きな壁があっても社長がともに戦ってくれるということです。
ただ、中途半端な夢はダメですよ。私は何かをやりたいという人はたくさん見てきました。でも本当にやれる人は2割もいません。創造性を持ちリーダーとしての役割をできる人と出来る人のサポーターとして支える事に生きがいを感じる山本勘助のような人に分かれます。役割は人それぞれです。自分の一番適した役割をしている人が人生の勝利者です。
ポール・スミザーさんの庭づくりと同じです。スミザーさんの本からまず考え方を学ぶことはとっても大事です。その基本がぶれるといつでもブレブレになります。まず考え方の基礎を作る、そして前に進む。いつでも相談にのります。声をかけてください。~


 清里の開拓者達はこの地を畑にするために、原野だった石だらけの場所で石を取りのぞいてきました。私達は4年前から、開拓時代に取り除かれ今は畑の隅に置かれた石を運び出し、萌木の村のガーデンに1つ1つ石積みとして積み上げてきました。実は、その映像をユーチューブで見ることができます。(「ポール・スミザー 萌木の村」で検索してみてください)彼の手作りの映像ですが、何をやってもセンスがいいのです。見て分かりやすく、萌木の村のガーデンのビフォア・アフターがよくわかります。
今月は友人の畑から石積みの為の石出しが始まります。人からはよく「大変だ、苦労するね」と言われますが、100年後、萌木の村そして清里が世界一美しい場所になっていることを想像するだけでも、ワクワクします。このワクワク感を皆さんにもプレゼントしたいと思います。ぜひ、今の萌木の村のガーデンの姿を見てください。そして、春の芽吹きの時にはさらにすごいことになっているので、楽しみにしていて下さい。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 11月号

joji.jpg 先日、野辺山に住む私の友人が野に咲く花々を写真にとって見せてくれました。私達の子供の頃には、山百合や桔梗、スズラン等など、周りには山野草が咲き乱れていましたが、今は見ることがほとんど無いという話をしました。ほんの少し残っている物を大事にして、せめて絶滅しないようにしなくてはと話は盛り上がりました。
野辺山の友人の自宅の近くの山に、花々の種があるので取りに行くことになりました。  ポール・スミザーさんの一番弟子である三浦さんという女性と一緒にその場所に行ってみました。彼女は花々の種を見るなり「宝物、宝物」と非常に興奮していました。
今まで手に入らなかった新しい物を手に入れられたことがとても嬉しかったのでしょう。名前を知らなければただの雑草です。しかし、その花の名前や価値を知っていると、宝物となるし、心まで踊ってきます。
友人と私は彼女の種をとる姿に今までと違う何か不思議な感覚を覚えました。これから私は山に行って花を見た時、ポール・スミザーさんに報告することが多くなるのだろうなと思います。花が咲き、実がつき、種になるとそれを収穫します。それをポール・スミザーさんが種をまき、苗を作り、萌木の村のガーデンに植えていく。このように、八ヶ岳の山野草がこの萌木の村で守られていくことは、何と素敵なことなのでしょうか。きっと近い将来この地に住む多くの人が山野草を自分の周りに植え込み、楽しむ時代が来るのではないでしょうか。
さて、ノーベル賞を受賞した大村智さんが森と自然の中で育ったことがどんなに大事かと仰っていましたが、本当にその通りですよね。星を見て宇宙の生立ちを考え、私達の地球を考えてみる。自然の中で私達も多くの命ある物の一つである事を考え、自分自身を見つめ直してみる。そんな事を気付かせてくれるこの清里は最高ですね!
上次さんの気持ち
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